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2013.04.06      地盤調査『豆豆知識』その4 原因は地盤沈下

おはようございます

住宅地盤部Hです。今日は久しぶりの雨で少し肌寒さを感じております。 桜の花も大分散っておりますが、昨日はその散った桜の花びらを子供の小さい両手いっぱいにすくいあげ、空に投げるとコレマタ綺麗な桜の花吹雪でヒトトキ楽しませてもらいました^^ それもこの雨でできなくなりますね。残念・・・

今日も朝から雨の中、地盤調査員は北へ南へ現場へ出かけていきました。 現場作業を安全に行い、正確な調査をお願いします!

 

 

さて今日は世界的にも有名な建築物についてご紹介したいと思います。

 

 

≪ピサの斜塔≫

 

 

解説:ピサの斜塔はイタリアのピサ市にある大聖堂の鐘楼(しょうろう)で、世界遺産にも認定されている「ピサのドゥオモ広場」を構成する建物の中の一つ。建物の高さは地上55m、階段は297段あり、重量は14,453t、地盤にかかる平均応力は50.7tf/㎡と見積もられている。一時傾斜の増大と倒壊の危惧があったがその後の処置により当分問題ないと判断されている。5.5度の傾きがあったが、1990年から2001年の間に行われた工事によって、現在は約3.99度に是正されている。

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なぜ今回「ピサの斜塔」をご紹介したかというと、実は地盤が原因で斜塔になった建物だからです。この塔はもともと現在のおよそ2倍の100mを超す高さの予定だったと言われており、もちろん斜塔ではなく垂直に。繁栄の絶頂にあったピサの町に塔はその鐘を鳴り響かせるはずでした。なぜ地盤が原因で斜塔になってしまったのか?

これは、海に近いピサの地盤は不安定でそのために沈下が起こり傾いた。1990年に行われた地質調査で地盤の土質が極めて不均質であったこと、南側の土質が相対的にやわらかいという結果がでています。

 

 

このピサの斜塔、完成後に地盤沈下が起こったわけではありません。1173年から1178年に行われた第一工期後(第三工期まである)にはすでに塔が傾き始め第二工期(1272―1278)で中心をずらしややその傾きを修正しつつ建設が再開されたものの、その傾きは止まらず第三工期(1360-1372)を迎え、傾斜が修正できなかったため最上階層のみ垂直に建てられている。

 

 

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さてここからは、1990年から行われた傾斜克服工事について。

1935年地下水が地盤を軟らかくしてしまうのを防ぐため薬液を注入して地下水の侵入を止めようとする応急処置がとられた。しかし、現場の地盤は鋭敏比が非常に高く、攪乱によって強度が著しく低下し、沈下はさらに進んでしまった。

1990年安全上の問題によりイタリア政府はピサの斜塔の公開を休止し、傾斜角を是正するために改修工事を行った。当初は沈み込んだ側と反対側の北側に900トンの重しを置くことでバランスをとろうとしたが根本的な解決には至らず。その後改修工法には世界各国の建設会社から様々な提案が出されたが、最終的に、北側の地盤を掘削するという工法がとられた。他にも薬液を注入して地盤改良を行うなどの案もあったが、前述したように現場の地盤は鋭敏比が非常に高いため、薬液注入は難しかった。そして2001年、10年に亘る作業が終了し公開が再開された。

2008年、監視担当エンジニアの地質学者は少なくともあと300年は倒れる危険がないとの見解が示されている。

 

 

1173年の建設当時に地盤調査があり、ピサ市の地盤を調査していたらどのように変わっていただろう。 現在とは何かが変わっていたはず。しかし、「ピサの斜塔」として世界で最も有名な不同沈下の事例として現在も傾きを保ちつつ奇跡を続けている。

ピサの斜塔は総重量が14,453トン。この重量の建物の沈下修復というと現在でも難しいと思われます。 ただ、もし修復が可能だとしてもピサの斜塔は、斜塔のままでいてほしい・・・と個人的な願望はあります。地盤調査にかかわるものとして一度は自分の目でピサの斜塔を見ておきたいと思っております。北側と南側で高低差が70cmもあるとか。

 

 

ところで、住宅が不同沈下により傾いているのは遺産にはなりませんよね。 そうならないための地盤調査があるのですから!

もし家の傾きなどでお困りの方には、沈下修復工事もできます。

沈下修復工事の工法はこちら → 沈下修正工法

 

 

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